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子供が話すようになる年齢はいつ?親がすべきフォローとは

子供の成長は親にとって最大の喜びですね。

中でも”話す”という行為は大切なコミュニケーション手段ですから、話し始める年齢が気になる親御さんも多いことでしょう。

子供が話し始める年齢はいつからなのか、そして親としてどんなフォローをすべきなのかを見ていきましょう。

子供が話す年齢は?親は何をすべき?

乳幼児の子供を持つ親として、子供の成長以上の関心ごと、というものはあまりないのではないでしょうか?

いつ、寝返りをうつか。一人ずわりができるようになるのか、ハイハイは、つかまり立ちは…と、気になる項目は沢山!

中でも、”おしゃべり”は、人と人を繋ぐ大切なコミュニケーション方法の一つであるため、子供が言葉を発することに対して、特に気にしている親御さんも多いことでしょう。

そもそも、話すという行為は、普段意識せずに行っている大人からすると当然の行動ですが、とても沢山の脳と体の機能を使うものです。

頭で何を話すかを決め、それに合わせて声帯を震わせる息の吐き方、息の強さ、口の開き方、舌の動かし方、そして出た音を耳で聞く――と、とても高度なことを、私達は普段から行っているわけです。

しかし、子供、しかも乳幼児にとっては、とてつもなく高い壁です。

口や舌の微妙な使い方で、自分から出る音が変わることに気付き、それを調節して発することで、一つの音になる。その音を組み合わせて使うことで、言葉になる…と、子供本人が自分で気付き、興味を持たないと、なかなか上達していかないのです。

さて、子供が話すことが出来るようになる年齢とは、どれぐらいになるのでしょうか。

そして、言葉の大切さを知ってもらうために、親がすべきことはどんなことなのでしょうか。

そもそも、子供の話す能力はどう成長するのか

まず、一般的な、子供の”話す能力”の成長について見てみましょう。

生後2〜3ヶ月頃から、赤ちゃんは泣く時とは別に、「あーあー」「うーうー」といった、母音(50音で言うところのあ行)の声を上げるようになります。

この行動は”クーイング”と呼ばれ、口の中・喉の形が発達してきたことを意味します。

その後、生後4ヶ月頃になると、複数の母音を組み合わせた「あーうー」という声が出てくるようになります。

さらに生後5ヶ月頃から、母音の他に子音(あ行以外の音)や破裂音(濁音、半濁音)が加わるようになります。

これらが”喃語”と呼ばれるもの。声を出している状態で、口の形を変えると、声が変わることを体験しているのです。

そして、成長が早い子になると、生後8ヶ月頃から、意味のある言葉を口にするようになります。

「マンマ」や「ワンワン」、「ブーブー」といった幼児語です。

この幼児語が出てくる目安とされるのは、一般的に生後1歳の頃。同時に、それらが単なる音ではなく、ちゃんと「この人が”ママ”なんだ」「この人が”パパ”なんだ」という、言葉によって示すものが変わることを理解している、と見ることができます。

この頃の子供には、言葉の使い分けはまだできません。

犬と猫をまとめて「ワンワン」や「ニャンニャン」と言ったり、時に象に対してさえ同じ言葉を使うこともあります。

親からの声掛けこそが、子供の語彙を増やす

では、どうやって子供の語彙(言葉の種類)が増えていくのか、というと、耳にした言葉が鍵になります。

例えば犬はこれ、猫はこれ、象はこれ、と区別するには、周囲がその動物を示して犬と呼ぶか猫と呼ぶかを聞き、加えてどんな特徴を持つのか、と、観察し、判断しています。

犬猫象はどれも四本の足で歩くけれど、犬はワンと鳴く、猫はニャーと鳴く、象は鼻が長くて体が大きい、と区別していくのです。

その為、親の話しかけというものは、子供にとってとても重要なことなのです。

親の話す言葉が、子供にとっての教科書となるのです。

例え、まだ言葉が喋れなくても、親の声、言葉というものは、乳児期の子供の言葉に対する理解力に影響を及ぼします。

ですから、子供に話しかける時には、特に意識して、聞き取りやすい声量、発音を心がけてあげることが必要になってきます。

そして、出来る限り”ものの名前”を付け加えるといいでしょう。

コップに入れたお茶を渡す時も、単に「はい、どうぞ」と言うよりも、「はい、お茶をどうぞ」というように言ってあげることで、渡されたものが”お茶”と呼ばれるものだ、と理解できるようになってきます。

ついつい使いがちな”指示語”、「あれ・これ・それ・どれ」は出来る限り使わないほうがいいでしょう。

子供が話す年齢になったら、親はどうしてあげるべき?

さて、1歳を過ぎ、段々と言葉が増えてきたら、親は何をすべきなのでしょうか?

それは”とにかく会話する”に尽きると言っても過言ではありません。

先に述べた通り、親の話す言葉が、子供にとっての教科書なのですから、親が話す言葉で、子供はそれが何であるのかを知っていきます。

しかし、親がただ話しかけて、単語を教えてハイ終わり、ではいけません。

話すということは、人間として大切なコミュニケーションであることを、子供に知ってもらわなければならないからです。

自分が何か言い、相手が反応してくれて、初めて会話が楽しいと気付いていきます。

ですから、”会話”が重要になってくるのです。

絵本を読むだけ読んで、これで言葉を覚えたね!よし終了!…では、子供は話すことの大切さ・楽しさを知ることができません。

ただ、喃語や幼児語、そして何だかよくわからない発音で、子供が何を言っているのか分からない!と思うでしょう。

そんな時は、ただ相槌をうったり、「そうなんだ!」と反応してあげるだけで、全く違います。

この時期に重要なのは、とにかく子供の言葉に反応し、会話を続けてあげることです。

そして、話している子供に対して、笑顔を向けてあげてください。

子供にとって、一番嬉しいのは、親御さんが自分に向ける笑顔です。

話すことは楽しい、嬉しいことだと、この時期から教えてあげられるのは、親御さんだけです。

ワンワン、ブーブーなどの幼児語、使う?使わない?

と、ここで、子供にものや動きの言葉を教える時、幼児語を使うべきか、悩む親御さんもいるでしょう。

発声方法が未熟な子供にとって、幼児語は発音しやすい言葉です。

そのため、親や家族も一緒にごはんをマンマ、と表現したり、歩くことをアンヨと言ったりしがちですが、実は、こうした幼児語を親は使わないほうがいい、という意見と、幼児語を親も積極的に使うべき、という相反する意見が見受けられます。

まず、幼児語を話すべきではない、とされる意見の一番の理由は、”言葉の再構築”にあります。

例えば犬のことを「ワンワン」だとしか教えなかった場合、子供は「犬」という言葉を知らないまま育つことになります。

しかし、幼稚園、小学校に上る前には正しい名称を教える必要が出てきます。

ここで、脳の言語中枢で新しく名前を上書きする――つまり再構築を行わなければならなくなるのです。

この再構築による混乱・脳への負担は不要だ、というものです。

対して、幼児語を積極的に使うべき、とする意見の一番の理由は”子供が言いやすい言葉を使ったほうが語彙が増える”ことにあります。

また正しい名称を教えることで起きる再構築にかかる負担は大きいものではなく、かつ逆に脳の記憶領域にいい刺激を与える、というものです。

どちらの方法を取るべきか…。それは、各家庭の教育方針によって答えは異なります。

自分たちの子供にどちらがいいのか、まずは両親、家族でじっくり話し合い、方向性を決めるようにしましょう。

子供の話す能力を伸ばすために、親がやってはいけない行為とは

では他に、言葉を話しはじめた子供に対して、親が気をつけなければならないことは、どんなことがあるのでしょう。

まず重要なことは”子供の幼児語を無理に修正しないようにする”ということです。

子供が幼児語を話すのは、何よりもまず発声方法が未熟だからです。

親もそれに合わせて幼児語を話すか否かは、先に述べた通り、家庭ごとの考え方でいいでしょう。

ただ、子供はまだ話せない、という前提があることを忘れてはいけません。

続いて気をつけておきたいこととして挙げられるのは、親の何気ない言葉をも、子供が覚えてしまうということです。

汚い言葉遣いをしていれば、子供も同じくその言葉遣いを身に付けてしまいます。

まだ小さいからわからないだろう、と軽く見てはいけません。例えまだ話せなくても、しっかりその記憶に染み付いてしまうのが恐いところです。

ですから、子供に教えたくない言葉は、親も口にしないのが賢明です。

両親の会話についても、注意しなければなりません。

子供にとって、両親は世界のほとんどを占める大きな存在です。

その両親が、喧嘩をしたり、激しく言い争ったり、逆に全く会話をしないようでは、子供は話すということに嫌なイメージを関連付けてしまいます。

言語の面だけでなく、何より子供の精神の成長にも、親の怒鳴り声は悪影響しか及ぼしません。

子供の発達には個人差があることを忘れないで

子供が話しだす時期についてですが、他の成長の目安(寝返りは5ヶ月頃から〜など)と同じように、決してその間にしなければ”身体能力に問題がある”、”自閉症の可能性がある”、”将来的に運動が苦手な子になる”といったことに直結するわけではありません。

勿論、身体になにか障害がある時に、子供の言語能力が低いという特徴<も>みられます。

しかし、こうした時に指針とされる成長の目安通りでなくても、何の問題もない子供のほうが大多数です。

筆者の周囲にも、2歳になるまでほとんど話さなかった子供と、それに悩むお母さんがいました。

しかし、ある日突然流暢に話し始め、今ではお母さん自身が「何であの時、あんなに悩んだんだろう」と苦笑いをするほど、元気でおしゃべりが上手な子供に育っています。

そうした例も、世の中には沢山あります。子供一人ひとりに育ち方があるのです。

それでも心配になるのが親というものですが、心配だ、不安だと感じるときには、地域の保健センターや子育て窓口、病院などで相談をし、不安を取り除くようにしましょう。

子供にとっても、自分の意志を自分で伝えることが出来るようになることは、例えようもなく嬉しいこと。

その手助けが出来るのは、やはりまず一番身近にいて、常に見守っている親御さんや家族です。

子供が楽しんで言葉を覚え、口に出すことができるよう、まずは親御さんから会話のしやすい環境をつくってあげましょう。

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