排卵後の胸の張りの原因は?すぐに妊娠している可能性
排卵後に胸の張りを感じる事がある女性は少なくありません。さて胸の張りを感じるとすぐに妊娠している可能性を考えてしまう事ありませんか?
胸の張りと妊娠には因果関係があるのでしょうか?
そもそも排卵後に何故胸が張るのでしょうか?
それらの原因と胸の張りの対処方法についてご説明いたします。悩んでいる方の助けになれば幸いです。
このページの目次
排卵後にすぐ胸の張りを感じる原因
女性にはいくつか女性特有のホルモンがあります。
それらは妊娠をするために必要なホルモンなのです。女性の体は妊娠するために、定期的に体がその準備をします。それが生理です。
生理には以下の4つのホルモンが関わっています。
- エストロゲン(卵胞ホルモン)
- プロゲステロン(黄体ホルモン)
- 性腺刺激ホルモン放出ホルモン
- 卵胞刺激ホルモン
エストロゲンは生理が始まる前に分泌量が増え、排卵するまで増え続けます。子宮内膜を厚くする作用があり、受精しやすい環境を整えます。
プロゲステロンはエストロゲンとは逆に排卵後から徐々に分泌量が増加します。このホルモンの働きは体を妊娠に備えさせることです。例えば体に水分を溜め、乳腺を刺激する作用もあります。
そうです。排卵後に胸が張るのはこのホルモンが原因なのです。体が妊娠してなければ、徐々に胸の張りが治まっていきます。
排卵後すぐの胸の張りと妊娠との因果関係
妊娠の初期症状に胸の張りというのがあります。排卵後に胸の張りを感じたら、「もしかして妊娠したかな」と感じる人は少なくないでしょう。
しかし、前述したように排卵後の胸の張りは、プロゲステロンが原因です。このホルモンは女性を妊娠に備えさせる作用があり、そこには乳腺を刺激する事もあります。つまり、妊娠していなくても、このホルモンが分泌されていれば、胸の張りを感じる事があるという事です。
もちろん、妊娠してれば、このまま胸の張りが続くでしょう。赤ちゃんに母乳を出すために乳腺を発達させなくては行けないのですから。
ただ、排卵後に胸が張るからといって、それが妊娠の兆候とは限りません。排卵後の胸の張りはあくまでホルモンの作用であり、妊娠には明確な因果関係はないのです。
ネットの掲示板などで、「排卵後の胸の張りを感じて、その後妊娠しました」などというコメントが記載されている事もありますが、これは偶々この人がそうだっただけの話しなのです。
排卵後すぐの胸の張りを解消する方法
胸の張りというのは、女性特有の体の不快感ですので、もし妊娠してないのであれば、すぐにでも解消したい所です。
ホルモンの作用はどうにもできませんが、少しのケアで症状を改善できます。
例えば、胸の血行が良くないと、胸の張りがひどくなるので、入浴中に胸の周りを軽く円を描くようにマッサージをする事で、血行をよくすることができます。
また下着は体に合ったものにしましょう。キツイ下着は、血行を悪くしますので、胸の張る日は、ゆったり目の下着に変更する事をオススメします。
人間は口から摂取するもので体を作っています。つまり食事や飲み物を見直す事でホルモンのバランスが整い、体の血行がよくなる事があるのです。栄養バランスに気を付けて、3食食事を取るようにしてください。特に体を冷やす食べ物やカフェインは摂取量を減らすか、摂取しないようにしましょう。
生理が始まっても胸の張りが治まらない場合
排卵後の胸の張りの原因はプロゲステロンによるものです。しかし、生理が始まるとプロゲステロンの分泌量は下がっていきます。それにも関わらず胸の張りや痛みが治まらないのであれば、原因が別の可能性があります。
まれに生理のような出血があっても妊娠しているケースがあります。
また、乳腺炎の場合も同じような胸の張りや痛みを感じますが、それがいつもよりも痛みが激しかったり、胸の片側だけに痛みが集中したり、発熱を伴うことがあり得ます。にゅ乳頭から何か体液のようなものがにじんできたなどの症状が現れたら、迷わずに病院へ受診してください。
乳腺炎以外の胸の病気という事もあり得ます。
また、月経前症候群などの場合も、同じような胸の痛みを感じるケースがあります。これらも食生活を見直して、きちんと睡眠を取り、治療を受ければ症状が改善する事もあるのです。
胸の張りだけでは妊娠の兆候とは言えない
女性の体は、妊娠に備えて日々準備をしています。そのため、女性にとっては辛い生理もまた妊娠をするための体の準備なのです。
特に妊娠を切望している人は、妊娠の兆候に敏感です。胸の張りも妊娠の兆候の一つとしてよく言われますが、胸の張りがあったからと言って、残念ながら妊娠しているとは限りません。
排卵後の胸の張りや痛みを妊娠の兆候では?と考える人は少なくありませんが、実際排卵の後の胸の張りと妊娠には明確な因果関係はありません。排卵後の胸の張りの原因は、プロゲステロンが分泌されたことによります。
もし生理になっても胸の張りや痛みが治まらないようならば、何か他の原因が考えられます。出来れば早めの受診をオススメします。早期発見は早期治療に繋がります。
生活のリズムを整えて、食事も3食バランスのとれたものにしましょう。胸の張りを感じる時はゆったりした下着にして、体を温めましょう。症状が緩和される事があります。