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妊婦に玄米は駄目は嘘?本当? 妊娠中の摂取に注意すべき点

   

妊婦に玄米は駄目は嘘?本当? 妊娠中の摂取に注意すべき点

妊婦さんが避けたほうが良いとされる食品は多くありますが、その中で、多くの議論がなされているのが”玄米”です。

玄米は健康な人にとっては、とても優秀な食品です。それなのに何故、妊婦にはよくないと言われるのでしょうか?

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妊婦にとって玄米はダメ! …ってウソ?ホント?

「ダイエットには糖質制限が一番!でも、お米(白米)を食べないとご飯を食べた気がしない…」

「無理なくダイエットがしたいけれど、栄養不足にはなりたくない」

「酷い便秘を解消したい」

「ここ最近、肌の調子が落ちて、どうも顔色がくすんでいる」

そんな悩みを抱えた女性にとって、強い味方であると言われているのが”玄米”です。
 

そもそも玄米は、本来、「お米を包む籾殻だけを除いた状態のお米」を指します。

胚芽と呼ばれる芽になる部分や、糠層、つまり糠が付いたままなので、しっかり精米された真っ白なお米と違い、粒の片側が欠けていない、薄い茶色をしているのが特徴です。

この胚芽や糠層には栄養素がたっぷり詰まっているのですが、なにぶん、人が食べるにはちょっと美味しくない・食感がよくないために、しっかり精米された白米が主流になっているんですね。
 

それでも、技術の進歩により、栄養素は残しつつも、出来るだけ美味しくなるように試行錯誤された、様々な種類の玄米が市場に流れているため、好んで食べる人が増えています。
 

ただ、現在妊娠している妊婦さん、そして妊活をしている女性は、玄米の摂取を控えめに!――という話を耳にしたことがある人もいるでしょう。

栄養満点のはずの玄米。それを、栄養を欲しているはずの妊婦さんが、どうして摂取に注意が必要なのでしょうか?
 

どうして体にいいの? 玄米の持つパワーとは

まず、玄米がどうして普通の人の体にいい、ダイエット食として優秀だと言われているのかから見てみましょう。
 

胚芽や糠の中には、

抗癌作用、腎臓の働きを助ける、心臓・血管の予防、高血圧の予防、抗酸化作用、コレステロールの低下効果、自律神経を整える、生活習慣病の予防・改善、免疫力の強化、皮膚の再生力の向上、美白効果――

と、枚挙に暇がないほどの効果を持つ、様々な栄養素が豊富に含まれています。

更に、ビタミンB1、B2、ビタミンE、鉄、カルシウム、ポリフェノールといった、女性の美しさと健康を保つために必要なミネラルに、豊富な食物繊維が大量に含まれているのです。
 

玄米と白米は、元は同じものですから、栄養素自体にほぼ違いはありません。が、含まれている量には大きな違いがあります。

勿論、白米にも栄養素は詰まっています。しかしこれらは、精米の時点で9割以上が失われてしまうのです。

白米が精米の過程で失ってしまう胚芽や糠、これは、植物としてのコメが発芽し、育つために必要な部分や栄養素です。実際、籾殻のみを取った玄米の状態で水につけておくと発芽することが出来ます。

つまり、それだけのエネルギーや栄養素が胚芽や糠にはつまっている、ということでもあるのです。
 

ダイエット食として、非常に優秀な主食になる玄米

また”低GI”食品としても、玄米はとても優秀な食品です。

低GI食品とは、平たく言ってしまえば”食後の血糖値の上昇がゆるやかになる食品”です。
 

炭水化物は、体内で消化され、最終的に糖分に変わります。

この糖分は、人間のエネルギー源であり、絶対に必要不可欠な栄養素です。

ただ、糖分の摂り過ぎ、つまり血糖値の急激な上昇は、肥満、高血糖を招き、更には高血圧、中性脂肪の増加、そして糖尿病といった生活習慣病の引き金になることは、とても有名な話ですね。
 

そもそも炭水化物ダイエットも、こうした糖分の摂り過ぎを防ぎ、痩せやすい体を作ろうというものですが、極度に炭水化物をカットしてしまうと、今度はエネルギー源が不足し、別の体調不良が起きてしまいます。

(余談ですが、炭水化物ダイエットをしている人が、怒りっぽくなる、落ち込みやすくなる、痩せていくけれど体調が悪い、などという症状を訴える時は、脳や体がエネルギー不足を起こしていることが考えられます。)
 

しかし、低GI食品は、消化吸収がとても緩やかであり、食後の血糖値が急激に上がることがなくなります。

血糖値がゆるやかに上がるため、肥満になるのを抑える効果が得られるのです。

加えて玄米はその食感と食べごたえから、食事中の噛む回数が白米に比べて増えますから、食事時間も自然と長くなり、満腹中枢を十分に刺激できるようになるため、食事の量自体を減らしていくこともできます。
 

玄米の持つデトックス効果が、妊婦さんには逆効果!?

では、そんな優秀な食品であるはずの玄米が、何故妊婦が摂取する時に注意すべき、と言われるのでしょうか?
 

その一つ目の原因は、玄米の糠の部分に”フィチン酸”と呼ばれる成分が含まれていることです。

フィチン酸とは、キレート作用を起こす――俗にいうデトックス効果のある成分です。

フィチン酸は、体内で他のミネラルと結合し、”フィチン酸塩”という物質に変化します。この物質は水に溶けない性質を持つため、腸内で吸収される成分が排出されてしまうのです。
 

もし、ダイエットを考える、健康な成人の男女であるならば、このデトックス効果も有効なものと言えるでしょう。

しかし、フィチン酸はカルシウム、マグネシウム、鉄などとも結合しやすい面を持っていることが問題なのです。

これらはどれも、妊婦と胎児にとって必要不可欠な栄養素であり、特に鉄分は、妊娠中に貧血になる女性の多さを思えば、無駄にしたくない成分です。

ですから、妊婦が玄米を食べる時には注意が必要、と言われているのです。
 

最も、玄米に含まれるこのフィチン酸のせいで、玄米自身の持つミネラルや、他の食物から摂ったミネラル全ての吸収が阻害されるわけではありません。

ただ、それでも、妊娠中は思う以上に鉄分を始めとしたミネラルを、体が欲している状態です。

ミネラルの吸収率を気にするのであれば、玄米食を毎日3食食べる、ということは、やはり適していないと言えるでしょう。
 

○○が多いから、妊婦さんは避けるべき!?

続いて玄米の豊富な食物繊維も、妊婦が摂取する時に気をつけるべき点として挙げられます。

それが、ふたつ目の原因である消化不良を起こしやすい食品である、という点です。
 

玄米に含まれる食物繊維は、実は”不溶性食物繊維”と呼ばれるものです。

同じ食物繊維でも、水溶性と不溶性が便通に及ぼす働きには、大きな違いがあります。

水溶性の食物繊維は、腸内で水に溶けて”ゲル状になって老廃物の排出を助ける”、言い換えれば潤滑剤の役割を担ってくれるために、便通がよくなります。

対して不溶性は、腸内で水分を吸収することで膨らみ、便の量を増やし、”腸を刺激してその働き(ぜん動運動)を活発にする”ために、便通が良くなるという仕組みです。

ですが、もともと便秘がちな人は、腸内に届く水分が少なめであることが多く、意識して水分を多く取る・十分噛んで食べることをしないと、単に腸に負担をかけるだけで、便秘の改善どころか、消化不良を起こす結果になってしまいます。
 

以上から、「食物繊維が豊富=便秘の解消」は間違いではありませんが、玄米の持つ食物繊維は、消化不良や便秘の悪化を招く可能性がある、と言えるのです。

便秘の悪化が良くないことは言うまでもありませんが、消化不良を起こしてしまうと、妊婦本人と胎児に必要な栄養素が吸収できなくなります。

そのために、摂取する時には注意が必要なのです。
 

”取るべきもの”が残っているから、妊婦は玄米を避けるべき?

また、玄米は白米と比べて、”取り除いたほうがいいもの”をそのまま含んでいる点も、問題点の一つです。
 

取り除いたほうがいいもの、その一つが農薬です。

稲を栽培するに当たり、日本ではやはり農薬を使うことが主流になっています。

これが善か悪かといった議論は脇に置き、収穫量や品質の観点から見れば、病気や害虫を防げるために必要だとされているのが現状です。

実際、コメに関わらず、無農薬の農作物というものは、コストがかさむものですし、何より日本で使われている農薬は、人体に限りなく影響が少ないものが使われています。

そしてこうした農薬は、ほとんどが籾殻や糠に含まれるため、白米においては精米の時点で取り除かれます。
 

もう一つの取り除いたほうがいいもの、それがアクです。

アクとは、植物が自分を守るために持っている毒素であり、ほぼどんな植物も持っているものです。渋柿やタケノコのような”アク抜き”を必要とするものを想像すると分かりやすいでしょう。

言ってしまえば、人間が食用に出来るもの、というのはその毒性が少なかったり、アク抜きが可能だから食べられるのです。

コメにもアクは存在します。そして、そのアクは、やはり糠の部分に含まれているのです。
 

玄米は(精米度合いによりますが)白米よりもこうした”精米で取り除かれるべきもの”が残っているのです。
 

妊婦は玄米を食べるべき?食べないべき?

結局「妊婦が玄米を食べるにはどうすべきか」という議論の結論として言えるのは

○1日3食の全てで玄米を主食にしない(1日1食程度)

を前提として、

・妊娠前から玄米食を続けてきた人ならば、主食から外す・白米とブレンドして摂取する

・妊娠後から玄米食を始める人は、妊娠中期以降から、体調を見つつはじめてみる

でしょう。
 

何故、妊娠中期からか、というと、妊娠初期はお腹の赤ちゃんも、お母さん本人にとっても激動の時期だからに他なりません。

つわりや、精神的に不安定になっている時に、今までの習慣から大きく変わることはしないほうがいいですし、何より、自分の体質に玄米が合うか合わないかを、そんな時期に試すものではありません。

「玄米を試してみたい!」と思うのならば、余裕が出来た中期以降、おにぎり一つから初めてみましょう。
 

逆に、ずっと食べ続けてきた人(そしてその家族)にとっては、玄米を全て絶つのは難しいでしょう。

そんな時は、主食以外――スープやサラダで摂る方法に切り替えたり、白米とのブレンドにする、などしてみるといいでしょう。
 

日本人は、主食であるコメという食物に対しての思い入れが強いため、白米VS玄米のような議論もしばしば見受けられます。

ですが、どんな食物でも”何事もほどほど”、食べ過ぎも、拒否しすぎもよくありません。

玄米のいい面と悪い面を知った上で、家族で美味しく食べられるのが一番だということを、忘れてはいけません。

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