想像妊娠で妊娠検査薬が陽性になる?想像妊娠の症状や原因
想像妊娠とは女性特有の心身症の一つです。
自分が妊娠したと勘違いすることにより、体があたかも妊娠したような症状が出ます。
でも妊娠検査薬で検査するとどうなるかこ存じですか?
陽性反応になることがあり得るかご説明いたします。
想像妊娠の症状と原因
想像妊娠というのは、一般的に「妊娠を強く望む女性」があまりにも強く望む事により、自分の体に妊娠の症状をあらわしてしまいます。
実際、おなかも大きくなる人もいるそうです。
ただ妊娠を望む人ばかりがこの症状が出るとは限らないのです。逆に、「妊娠を強く望まない女性」にも想像妊娠の症状が出ることがあるそうです。
妊娠に対して、強い願望や不安を抱えていると、それが脳へ伝わり、脳が「妊娠している」と誤作動を起こすのが原因です。妊娠に対して、プラスにしろマイナスにしろ強い思いとストレスを感じる人に起こりやすい症状です。
具体的な症状としては、生理が遅れたり、逆に微量の出血をしたり、つわりのような症状が出る人もいます。また、胸が張ったり、食欲がなくなったり、眠気を感じたりします。
これらは妊娠の初期症状によくみられるものです。きちんとした検査をすると妊娠していないとわかるのですが、検査さえしなければ、わかりません。そのため、このまま医師にもかからないとおなかが大きくなったり、陣痛が起こることもあるそうです。
想像妊娠で妊娠検査薬は陽性になるのか?
妊娠検査薬というのは、尿中にある「ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)」の値が検査指標となっています。受精卵が子宮に着床するとこの「ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)」というホルモンの数値が上がります。
逆に言えば、妊娠していない女性の体内にはこのホルモンが体内には存在しないのです。
そのため、仮に想像妊娠をしていたとしても、結果は妊娠検査薬の結果が陽性になることはありえません。想像妊娠は体を妊娠の初期の症状を偽ることはできるのですが、ホルモンまでは偽ることができないようです。
そのため想像妊娠では結果は必ず陰性になります。
でも妊娠の初期症状があったので、妊娠検査薬で検査したら「陽性」となったけど、結局数日後に生理が来て、妊娠しないことが判ったという経験をした女性もいると思います。
その人達は想像妊娠だったのでしょうか?
いいえ、違います。前述したように想像妊娠では妊娠検査薬は陽性になりません。別の理由があるのです。
妊娠検査薬が陽性でも生理が来たケースとは?
二つの可能性があります。
一つ目は「化学流産」です。
流産というように、妊娠したのは間違いないのです。先ほど妊娠は、受精卵が子宮に着床すると妊娠とご説明いたしました。しかし受精卵が子宮で育たなければ、赤ちゃんにはなりません。名称は流産ですが、医学的には流産の範囲に含まれない事例です。
人間というのは受精しても、それが子宮で必ず育つとは限らず一説によると受精卵が子宮に着床して育つ確率は20%程度ともいわれています。
つまり、それほど特別な事ではないという事です。昔であれば、当人も気づかないうちに、流産していたのです。
しかし、現在は妊娠検査薬が出来て、手軽に検査することができます。そして、この科学流産を体験する女性の多くが、生理予定日前に妊娠検査薬を使用しているのです。本来は気が付かれなかった流産が、今は発見されるようになったともいえます。
二つ目は実際妊娠をしているケースです。
妊娠しているのに生理があるというのは不思議ですね。
でも実際は生理ではないのです。
妊娠していて、出血があるケースとは?
これを「着床出血」といいます。
妊娠の初期症状の一つとされています。ただ、妊娠した人が必ず体験するものではありません。だいたい50人に1人くらいの割合で体験する人がいるそうです。
原因は受精卵が着床時に子宮内膜を傷つけてしまうからと言われています。生理予定日の2〜3日前に発生することが多く、「あれ、今日は生理が早いなあ」と思って気が付かない人もいます。
量は少なく、出血してから2〜3日で終わってしまうケースが多いです。
もし、フライングして妊娠検査薬を利用して「陽性」だったけど、生理が来たから違うんだと考えている人がいたら、それは着床出血の可能性もあります。再度妊娠検査薬を使って検査するか病院で検査してもらいましょう。
この二つのケースは明らかに想像妊娠と違います。そのため対処方法も異なるので注意が必要です。
化学流産は、残念ながら妊娠にならなかったケースなので、特に対応する必要はないのですが、着床出血は妊娠の可能性が高いので、もう一度ぜひ確認作業をしてください。
想像妊娠の治療方法とは?
まず想像妊娠かどうかを見極める必要があります。前述したように妊娠の初期症状のような症状が現れますが、妊娠検査薬なり、医師によってエコー検査をしてもらうと、実際妊娠していないと本人も現実が判るので、妊娠の初期症状は落ち着きます。
しかしそれでは根本的な解決にはなりません。
妊娠を強く望むにしろ、妊娠したくないと考えるにしろ、強いストレスの影響化にいることは間違いありません。そのストレスを軽減させるのが必要です。もし自分ひとりで難しいようなら心療内科やカウンセリングなどを検討してもいいでしょう。
「赤ちゃんは授かりもの」という言葉があります。どれだけ頑張っても、出来ないときは出来ないのに、ある日突然出来ることもありえます。
それは神様が決めているのか、自然の摂理なのか、確率の問題なのかは判りません。でも人の望みを超えた何かに決定権があると考えて気楽に構えるのもいいと思います。
自分を追い込むのは体にも心にもよくありませんので。