つわりがきつい!妊婦にとって劣悪だった職場環境と通勤電車での闘い
29歳/専業主婦妊娠中の特に印象に残っている出来事はまさにつわりです。「つわり全くなかった」という人に会うと羨ましいどころか少しイラッとさえしてしまう程、私のつわりはきついものでした。基本的には食べづわりだったので、食べていればまだ気が紛れる時間があったのですが、当時正社員で働いており、小さなクリニックでの勤務だったので、簡単には体調不良で休めず、毎日吐き気と戦いながら通勤していました。
クリニック勤務中にやっていたつわり対策
職場につく前からつわり対策は始まります。まず、一口で食べられるサイズのお菓子やパンなどを買い込みます。スタッフルームがなかったので、営業時間中はどこかで休んでいるということができず、座れない職場だったのです。
そのため、立っていることがつらいときにはトイレへ駆け込み便座に座り、休憩します。そして食べづわりなので、吐き気が襲ってきたら再びトイレへ駆け込みます。
常時ポケットにはパンやお菓子などを詰め込んでいるので、トイレで何か食べ物を食べて落ち着かせるという方法を取っていました。
なんてみじめなんだろうと思いながらも、それ以外に気持ち悪さを回避できる術がなかったので、その方法を4か月近く続けました。
つわりのきつさから社会への不満が爆発
今となっては良い思い出ですが、その当時はいつ職場をやめようかという事しか考えていませんでした。その環境を院長は気づくこともなく、何も対策をしてくれなかったので、本当に劣悪な環境だったと思います。
また、通勤電車でも私の戦いは続きます。まず、なぜ優先席に若者や元気そうな人が平気な顔で座っているのだと、社会に対しての不満が爆発しました。
つわりのある時期の妊婦というのは、周りからみたら健常者そのもので、誰も席を譲ってくれるということはありません。
妊婦マークは一応付けていますが、座っている人の前でマークをぶら下げながら立つのは、想像以上に勇気がいることです。無言で席を譲れと言っているようなものな気がしてなりませんでした。
電車での席を勝ち取る為に闘争心を燃やし
そのため、席は自分で勝ち取らなければいけないんだと、闘争心を燃やすようになりました。以前は残り一つの席があっても、誰かが座ろうとしてかち合ったら嫌だなという思いから、席を取りに行こうと思ったことはありませんでした。
しかし、つわり中はそんな謙虚な心はどこかへふっとんでいました。一席でも空いていれば、速足でその席に一直線に向かっていきます。
いつの間にこんなに図々しく歳をとってしまったんだと、自分にびっくりしましたが、妊娠というものはそんなにも人を変えてしまう程、大変なものなのだということを、世の中のみなさんにもっと知っていただきたいと思います。
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