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妊娠すると煙草が厳禁なのは常識?妊婦の喫煙について

今や、妊娠した女性にとって、三禁と言えば「煙草」「お酒」「カフェイン」というのが常識です。

でもその常識は真実なの?

妊婦にとって煙草は害のあるものか、無いものかもう一度問い直してみましょう。

また合わせて禁煙方法なども解説します。

煙草が体に悪影響を及ぼすというのは事実?

「インサイダー」という映画をご存知でしょうか?

アメリカの煙草産業の不正を告発する事を決意した煙草会社の元副社長と、それを取り上げたドキュメンタリー番組のプロデューサ―をメインに据えた骨太の社会派ドラマです。

ここで取り上げられているのが、煙草の喫煙が体に悪影響を及ぼすという事実と、その常習性について、科学的根拠があるにも関わらず煙草業界はずっとその事実を隠蔽してきました。

元副社長とプロデューサーは、煙草会社の脅迫や嫌がらせにも負けず、なんとか裁判で争ってまでも、この事実を公表しようと頑張ります。これは70年代を舞台にした実話を元にした映画です。

そして現代、煙草のパッケージには、「肺癌の原因の一つ」という事を明記して販売しています。

つまり、煙草会社すら自ら警告を出すのが常識になるほと、体に悪影響があるという事実があるのです。

しかし、喫煙する人にとって、それはただのデザインに思えるのかもしれません。

煙草の害はどこにある?

よく言われているのが「副流煙」というものです。

煙草はご存知のように、吸うことにより煙が発生します。吸っている本人はフィルターを通して吸っているのでまだしも、周りにいる人は発がん性物質をフィルターなしに吸わされるので、その被害は喫煙者の比ではないと言われています。

根拠があるなしについては諸説ありますが、一般的には「害アリ」と認識されています。

さて煙草のパッケージにも警告があるように、肺がんになる可能性の物質が含まれている上、呼吸器系の病気や、心肺機能などに影響を与えるという事実に疑問を覚える人もほとんどいないでしょう。

そのため、現代の喫煙者というのははっきり言えば、「害毒をまき散らす迷惑な奴」と思われ、ビルの隅に追いやられてしまうのです。

そうです。現代ではどんなに高い税金を納めて煙草を購入している、高額納税者ともいえる喫煙者は被差別民なのです。人前で煙草を吸えば、白い目で見られ、吸う場所も限られています。

妊娠すると煙草は厳禁というのは常識?

喫煙者には大変つらい決断だとは思いますが、これは厳禁です。

副流煙の問題もありますので、自分の妻が妊娠したのだとすると、夫も妊婦の前での喫煙は厳禁です。

でも胎児は直接煙草を吸う事にはならないのでは?と疑問に思う人もいるかもしれません。

しかし、胎児はへその緒を通して、母親とつながっていますので、母親が食べるものなど体内に吸収されたものはすべて影響があると考えて間違いありません。

煙草に含まれている化学物質には「ニコチン」があります。時々サスペンスドラマで毒として扱われる事もあるので、聞いたことがある人はいると思います。濃度にもよりますが、ニコチンは人を殺す力が十分にあるのです。

ニコチンの作用のひとつに末梢血管の収縮作用があります。簡単に言えば血行が悪くなるという事です。血行が悪くなれば、母体の血液を通して、栄養を補給している胎児に影響があるのは当然です。統計的にも喫煙者の母親から生まれた子供は、平均より小さいという結果があります。

また人を殺すほどの毒性の強いニコチン自体、おなかの子供の行ってしまうという事実もあるのです。

妊娠中に煙草を吸う事の悪影響とは?

寝ていたと思ったら、赤ちゃんが死んでいたという悲しい現象は、現代でも起こっています。

何の前触れもなく突然赤ちゃんが死んでしまう現象を「乳幼児突然死症候群(SIDS)」と言います。

一時期うつ伏せ寝が流行った時期に、この症状を起こして亡くなる赤ちゃんが多かったため、うつ伏せ寝との関連が疑われています。

しかし、赤ちゃんの両親もしくは母親が喫煙者だった場合と比較すると、発生率に5倍近く差がある事から、喫煙も要因の一つとして考えられています。

また、母親が喫煙者だった場合、子宮外妊娠、流産、早産などのリスクが高いと言われ、仮に無事に出産できても、赤ちゃんの心肺機能に対して重大な影響を及ぼすと言われています。

一例を上げれば、両親が喫煙者だった場合、急性肺炎や気管支炎になるリスクはそうでない両親の場合と比べて、1.5〜2.5倍あります。他にも喘息のリスクは1.5倍近いなど、ちょっと数字としては無視できないレベルの発生リスクを抱えているのです。

妊婦の禁煙方法のススメ

妊婦の大変なところは、徐々に量を減らして、緩やかに禁煙するという方法が取れないことです。妊娠が発覚したら、完全禁煙をしなくてはいけません。そういった意味ではニコチンパッチや、禁煙ガムなども使うのも憚れます。

これはとても辛いでしょう。我慢できずに吸ってしまう自分にもしかしたら自己嫌悪を覚えて落ち込んでしまうかもしれません。

これは仕方ないのです。なぜなら煙草には常習性があるからです。煙草業界は、永遠に消費者が購入してくれるように、煙草を作ったのですから。

しかしいくら煙草業界を憎んでも、辞めなくてはいけない事実があるとしたら、まずは自分の生活を振り返ってみましょう。

例えば、朝起きて一服していた人、食後に一服していた人、気分転換に一服していた人、煙草を吸っていたタイミングで他の事をするようにするのです。

辛いのは初めのうちです。ニコチンが体から抜けていけば、そのうちなくても過ごせるようになれます。1日、1日と頑張っていけば、必ず吸わなくてもいられる日、煙草の事を考えなくても過ごせる日と言う日必ず来ます。

だから諦めず、一日一日やり過ごすことが肝心です。

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